ヘッドハンター・イン・ジャパン | HEADHUNTER in JAPAN

日本で働く日本人とイギリス人のヘッドハンター二人が彼らの仕事や日常について徒然なるままに書き殴る自由帳 | HEADHUNTER duo in Japan, a Japanese and a Brit, talking about work and everyday life.

ヘッドハンターの存在意義とは

東京も梅雨の足音がすぐそこまで聞こえてきました。

皆様こんにちは、ヘッドハンターです。

 

さて、突然ではありますが、日本の転職市場は現在盛り上がっています。

と言いますのも、今は紛れもない売り手市場であり、様々な会社が優秀な人材を数多く囲い込もうとしているのが、伝わってきます。

 

盛り上がりをみせる転職市場 ?

 

厚生労働省の発表によると、2017年の求人倍率は堅調であり、2018年の経済成長予測を見ても、恐らくこのトレンドは継続するのではと予測されます。

 

f:id:jpheadhunter:20180420160248g:plain

 

この状況を受け、転職のサポートをする我々の立場からすると、単純に仕事が増える良い条件が揃っているという捉え方が出来ますが、それと同時に気になる点もあります。

 

大手外資系人材紹介会社の一社であるヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンが「【ヘイズトレンド予測】 2018年に求人が増える今最もホットな職業とは」という内容で、求人が増える職業TOP5を発表しています。

 

1. バイリンガル人材
2. グロースハッカー
3. ファイナンステクノロジーに強いデジタルマーケター
4. AI(人工知能)・ロボット工学技術者
5. 自動運転の技術者

 

上記1.の「バイリンガル人材」については、年々需要が高まっているのは日本で仕事をしている方であれば当然理解できる事であると思います。

しかし2~5の職業については、本当にここ最近聞くようになった単語が多いように感じられます。

 

同記事には、上記の5職種を列記したうえで、次の様に述べています。

技術の進化やAIの普及で需要が減る職業もある一方で多くの新しい職業が生まれています。
こうした中、日本では、技術の進化のスピードに人材のスキルが追い付いていない状況で、ヘイズが世界33カ国で実施した労働の需給効率調査「グローバルスキルインデックス」でも、日本の「人材ミスマッチ」(企業が求めるスキルと人材が持つスキルのかい離)は世界最悪のレベルとなっています。

 

 私は毎日の様に新しい方とお会いし、キャリアコンサルティングや情報交換を積極的に行っていますが、昨年あたりからある違和感を感じる事が多くなりました。

  

f:id:jpheadhunter:20180608182112j:plain

 

求めらている人材とは・・・

 

某大手エンターテイメント企業のマーケティング部門で働くシニアマネージャー(40代)の方とお話をした際、この様な事を仰っていました。

 

「ここ数年前まで、時代の先端を常に意識してエンタメコンテンツのマーケティングを行ってきており、それなりに実績を残してきたが、ここ最近は変化のスピードについていけず、デジタル領域については部下に任せっぱなしになってしまっている。この先、自身が積み重ねてきた経験を活かせる場面がどんどん減っていき、いずれは職を失ってしまうのではという事に恐怖感さえ抱いている。」

 

この方は、今まで複数のヒットコンテンツを担当してきている方で、日本の映画業界においては割と名の知られている方なのですが、上記の様な悩みを抱えているというのは私からしても少々驚きを隠せない事でした。

 

一方、私の友人(30代前半)で新卒から約10年、日本の化学系メーカーに勤務していた男性は、今年の初めに転職を決意し、ものの1,2か月で転職先を決めました。

 

「現職では、所謂日本の企業という環境で上司の言う事を聞きながら、特にアグレッシブに仕事をしてきた訳ではないが、今回複数の企業に応募をしてみたところ、色々な会社、特に外資系のコンサルティング会社に関しては、とてもシンプルな選考で進行し、すぐにオファーが何件も出てきた。」

 

 先述にある私の「違和感」とは、簡単に言うと上記2名の転職市場における価値とは何なのか、という部分です。

 

現在のビジネスシーンでは、あらゆる場面で目まぐるしい変化が起こっているなか、どの企業もその変化に順応する為の対策を取ろうと必死になっています。

その中で、若手人材はあらゆる企業からひっぱりだこの状態であると言えるでしょう。

上記の私の友人はまさに、(捉え方が少々古いですが)バブル世代とゆとり世代のちょうど狭間世代であり、バランス感覚に優れており、色々な会社への順応が出来る方が多い印象があります。

 

f:id:jpheadhunter:20180608182402j:plain

 

狭間世代:バブルとゆとりのあいだ・・・

 

現在30歳を過ぎた世代の方々の多くは、バブル時代のイケイケドンドン期を経験している上司を持っている事が多く、飲み会等の場所で「バブル時代はアレヤコレヤ」と華やかな話をよく聞かされています。

彼らはその場では「凄いですね~」「羨ましいです~」とまくしたてると同時に、現実的な視点を持ち合わせている為、「昔は昔。今は今。」と心の中で囁いてはいるものの、その時代を生きてきた人間の当時の感情や想いを理解できるので特に仕事上での関係性をなえがしろにする事はありません。

これは恐らく、自身の親もその世代である事も多く、小さい頃から色々な話を聞いてきている事あり、身近に感じれる事が出来るからという理由があると思います。

 

その一方で、近々よく耳に挟むのは、新入社員が上司からの飲み会の誘いを断る等、上の世代と完全に壁を作ってしまっている世代が出てきている事です。

この若い世代の方々は、バブル時代の事などひとつの神話程度にしかとらえてなく、自身とは全く関係の無い世界として認識していると思います。

彼らの考えを理解出来ない上司達は、肩透かしをくらい、コミュニケーションの取り方がわからないまま、今も一緒のオフィスで仕事をしているのが現状です。

 

狭間世代の人間は、この若い世代に対しても理解があります。

彼らは物心がついていく期間、特に学生時代に、コミュニケーションの取り方含めた大きな時代の変化が起こっており、スマホが普及する前の古き良き時代も経験しつつ、仕事上のやり取りをLINEでできる感覚も持ち合わせています。

よって、バブル期を経験したおじさん達の気持ちも理解でき、若い新入社員の世代の事も理解できる為、あらゆる人達と同じ目線でコミュニケーションが取れるという特徴を持っています。

 

結論、狭間世代にいる方々は「温故知新」をしていく為に必要不可欠な人材なのです。

 

 

結局言いたいことは何?・・・ヘッドハンターの存在意義

 

私の個人的な意見になってしまいますが、企業は今焦っています。

時代の流れに追いつく為に、若手の人材を確保したいという姿勢は今まで以上に強くなっています。

故に、私が若い方々とお話をする際は、新卒での就職活動の様な捉え方で、可能な限り複数の会社・人とお話をするようにおススメをします。

ある程度社会経験を積んだ後に、外の世界を覗いてみると、10年前に理解出来なかった事が非常にクリアに見えたりする事がある為、改めて自身が挑戦してみたい事や興味のある事が見つかるはずです。

 

 

さて、一方で先述の経験豊富なマーケターの居場所は無くなってしまうでしょうか。

 

正直な話、一番の近道は我々の様なヘッドハンターや人材紹介のエージェントとお話してみる事であると思います。

結局のところ、第三者の目でクライアントの要望と、転職をする方の要望両方をバランスよく分析できるのは我々しかいないからです。

 

我々ヘッドハンターはクライアントの経営戦略まで首を突っ込み、本当に必要な人材が誰なのかという事を考えたうえで、その会社にフィットする方を探していきます。

逆に、我々が候補者の方とお話する際は、その方が何を一番のプライオリティとしているか(家族、職務内容、給与、ワークライフバランス、etc)というコアな部分を聞き出し、それに沿ったポジションの提案をします。

 

「就職は結婚に似ている」という言い回しをよく耳にする事がありますが、私としてはあまりしっくりこない表現の仕方です。

結婚は相手も含めて双方で決める事である一方、就職は一人の人間が働きたいか働きたくないかという個人的な判断で成り立っているが故です。(勿論、会社が雇いたいと言わなければ雇われませんが)

 

人生において大きな決断のひとつである、転職。

我々の仕事は、その判断材料となる情報を包み隠さず全てテーブルの上に乗せて、転職をする方々をより良い方向へ導く事です。

 

前回の投稿にもある通り、人材紹介を機械的にビジネスとしてしまっている企業や人間が存在している事は確かですが、転職を考える際にどの様なステップを取り誰と話をするのがベストなのか、という見極めをして頂ける様に情報発信していくのも我々の仕事であるとも考えております。

  f:id:jpheadhunter:20180608182911j:plain

 

 

 

【ヘッドハンター・イン・ジャパン】は我々の日常や市場について、気が向いた際にアップデートしていくブログです。

転職市場についてのお問合せについてもお待ちしております。

(フォーカス分野:デジタル・テック・エンタメ・メディア・コンサル・各種エージェンシーにおけるセールス/マーケティング/事業開発/経営戦略/カントリーマネージャーポジション等)

※お問い合わせ件数が増えている事もあり、ご返信に数日を要する可能性がございます事ご容赦下さいませ。

 

いかなる疑問、質問、不満、クレームにつきまして可能な限り対応をさせて頂きますので、いつでも下記メールアドレスまでご連絡下さい。

 

ヘッドハンター・イン・ジャパン|Headhunter In Japan
headhunterinjapan@gmail.com